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心のブレーキの掛け方#2喜び編

感情が暴走してしまう時ってありますよね?

 

優秀なF1ドライバーはアクセルよりもブレーキの掛け方が上手いそうです。

貴方も心のブレーキを上手に掛けれるようになって、優秀な人生のドライバーを目指しましょう!

 

感情の種類は陰陽五行説では5つ挙げられています。

今日はその1つ「喜び」についてのブレーキの掛け方をご紹介します。

 

喜びはいつまでも長く続いて欲しい感情なのに、なんでブレーキ掛けなくちゃいけないの???

と思ってしまいますよね!

ここで述べる「喜び」とは、どちらかというと「悦び」や「快楽」の方の感情です。

 

陰陽五行説の根幹理念は「中庸」です。

「ほどほどの美学」というやつです。

 

喜びも過ぎれば醜態を晒します。

 

中世ヨーロッパの貴族達は、毎晩のように飲んだり食べたり楽しくパーティーをしていました。

食べるものやお酒がいつでも豊富にあり、それが毎日・毎晩続くのです。

羨ましい限り・・・

その内の一人が、暴飲暴食のために胃の中のものを吐き出します。

あらゆる楽しみに飽きていたその貴族は、「吐く」という行為に面白さを見出してしまいます。

それからは、胃を満たすために食べるのではなく、「吐く」楽しさを得るために食べ続けたと言います。

 

これはもう狂気の沙汰ですよね。

 

つまり、「喜び」「悦」が暴走すると狂気になるのです。

 

恐ろしい・・・

 

さて、行き過ぎた「悦」を止める薬となるのは、陰陽五行では、「礼」であると説いています。

「礼」とは、「敬いの心」です。

前述の貴族に、大地の恵みへの感謝や作ってくれた人達への敬いの心があれば、そんな暴挙は行わなかったことでしょう。

また、礼節という言葉もあります。

礼節とは、礼儀と節度を意味します。マナーやエチケットとも解します。

TPOをわきまえるとは、礼節のひとつです。

個人主義・自由主義の現代では、礼節は死語に近い言葉かも知れません。

しかし、「敬いの心」を発露とする言行動は、本当の意味での「喜び」を運びます。

周りに感謝し、その精神を敬う気持ちは、美しいものです。

 

美しさを欠いた喜びは、醜いものだと思いませんか?

 

楽しくはっちゃけるのはとても良い事です。

むしろそれがないと世知辛いこの世の中、生きていくことは難しいくらいです。

皆様には「礼」の精神を心の片隅に常に据え置いて楽しんで欲しいものです。

 

喜びと礼節を上手に使い分けて、エレガントな紳士淑女を目指してください。

 

今日はここまで。

最期までお読み下さりありがとうございました。

 

次回は「思」についてのブレーキの掛け方をご紹介します。