先述のブログ「嫁ぐという事」からの続編となります。
離婚というとマイナスのイメージがつきまといます。
「バツ1」「バツ2」・・・と、なにか間違った事でもやらかしたような表現をする風潮があり、私はそれに対して余り良い印象を持っていません。なので、1度離婚歴のある私は自分の事を「シングルアゲイン」と呼んでいます。(笑)
さて、離婚というのは、大変辛い作業です。
一度愛して生涯を共に歩もうと誓った2人が、別々の人生を歩む事になるのですから当然です。
愛と憎は表裏一体で、その思いや事情は複雑に絡み合ってなかなか抜け出せないからです。
皆様にはなるべく離婚という経験を避けて頂きたいのが本音なのですが、どうしても無理な場合があります。
それは前述のこじらせパターンの夫婦の問題が解消されない場合や、
どちらかの人格に著しい問題が発露して、共に安心して人生を歩む事が出来ないような場合です。
植物を育てているとよく分かるのですが、鉢いっぱいに根を張った植物は、別の場所に根を張ろうと鉢を越えて伸びてゆきます。
離婚を考える時は、問題が臨界点を超えた時に起きるようです。
人生は、長いようで案外短いものです。
私は残された人生をなるべく皆さんは皆さんらしく笑顔で過ごして欲しいと願っています。なので、離婚という制度について、あまりネガティブに考えないで欲しいと思います。
離婚の根は、実は結婚前に既にあることをご存じでしょうか?
些細な事でもなにか違和感を感じつつ、結婚に踏み切ったり、
打算や妥協からの結婚は後々離婚の根になりやすいのです。
「付き合う時は両目を開いて相手を見、結婚後は片目をつむって相手を見よ」と教えられた事があります。
案外それが出来ていないようです。
前述の植物に話を戻します。
根が臨界点に達した植物は、株分けという作業をします。
鉢から一度成長した植物を取り出して、長く伸びすぎたり腐ってしまった根を切り、違う鉢に分断してそれぞれ植え替えるのです。
離婚とはそういうものだと考えます。
それは、親子でも同じです。
大きく成長した我が子をずっと同じ鉢の中に入れておくのではなく、
違う鉢に植え替えて、新しい土壌で自分の力で成長して貰うのです。
どちらも痛みを伴う作業です。
ですが長い目でみると、充分に根を張れる土壌を得られ、お互いに余裕が生まれ、新しい関係を築いてゆけることにはならないでしょうか?
ただ、注意が必要なケースが2つあります。
その1は、まだお子さんが小さい場合。
他の財産は分ける事が出来ても、子供は共通の素晴らしい財産です。
離婚をしたとしても、親という務めは一生ついて回ります。小さなうちについてしまった傷はなかなか払拭出来ません。夫婦が別の道を歩むことになったとしても、あらゆる面でより良くサポートして惜しまない愛情を注いであげて下さい。
その2は、愛より憎しみが勝った離婚のケース。
人の思念は亡くなった後でも残ると言われています。
何故なら、愛は命がけの思いだからです。
それが反転して憎しみに変わった時、命がけで相手を恨み続ける事になってしまいます。これは相手はもちろん自分自身を破滅させると同時に、貴方を愛してくれている第三者の人すべても巻き込んでしまいます。最悪ですよね。。。
もっと最悪なのは、憎しみの気持ちを抱えたまま夫婦生活を続ける事です。これは、子供に夫婦とは憎しみ合うものだと教えているのと同じなので、子供達は人を愛することや心から愛されることを学べません。愛を学べなかった子供は、大きくなってからも愛を知らないので、愛情面で苦労する事になります。子供自身に社会でより良い夫婦のモデルを探す努力を強いる事になります。
どうしても無理な結婚生活を無理矢理続けることから派生する障害の大きさを推し量ると、離婚というのも正当な選択肢だと考えます。
私の経験から、1人きりで感じる孤独よりも、パートナーがそばにいるのに感じる孤独の方がより毒性が強いのです。そのような生活を続けることは、人生に於いて多大な損失であると気づきました。
なので、離婚を考えるときは、円満な離婚の道を全力で模索して欲しいのです。
人生には様々な別れがあります。
私はこれらの別れを「卒業」だと捉えるようにしています。
同じ母屋で学び合ったけれど、卒業の時が来たと考えるようにしています。
そしてまたいつかご縁があれば、同窓生にでも会うような気持ちで向き合えたら最高だなと思います。
その時に、「私も頑張ったけど、貴方も頑張ったよね」と笑顔で向き合える卒業をして欲しいと思います。そして、たとえ新しいパートナーが現れても、別れた相手からも応援して貰えるようになったら最高です。何故なら、結婚は自分達2人の暴走でするのではなく、ちゃんと周囲からの祝福を得られなくてはならないからです。これは、社会で生きていく上での夫婦となるための最低限のマナーだと思います。
互いの人生をより良く応援し合えるような離婚は思念を残しません。
これがなにより大切な離婚のルールです。
離婚を考えているご夫婦には是非参考にして頂きたいと思います。
私見の多いブログですが、最後までお読み下さりありがとうございました。